「留学する・・・」





はっ?





留学?






「はあ!?留学!?聞いてないんだけど!」







「・・・俺がスウィ―ツ部ってことは知ってんだろ?




部活で大会があってスウィ―ツの分野に出たんだ。







そこで優勝したんだよ。








副賞では本人の希望で留学できるんだよ。







もともと留学する予定だったし、プロにもなりたかったから実力を試すのにはいっかなと思ってたんだ」








淡々と話していく浅野。







頭がついていかない。









混乱していくだけ。







「ちなみにコイツは大会の常連客で審査員からもお墨付きなんだよ」










「晃音は小さいときから言ってたしね!まあ、がんばっ!」








「どうも・・・」









えっ、じゃあすぐには会えないの?









やっと思いを伝えたのに・・・










「じゃあ、俺ら帰るわ。二人でよく話せよ。彩璃行くぞ」









「うん、香奈ちゃんと思ってること言うんだよ!」








ばいばーい!帰っていく二人を見送ると重い沈黙が流れる。









お互いに話す気配はなくてただただ時間が過ぎていく。