家に帰るとお母さんは、



「担任の先生、男前!」



なんて、はしゃいでいた。

本当に意味がわからなくて、



「えっどこが?」



なんて冷たく言ってしまう。

でも、本当にかっこいいなんて思ってなかったんだ。



「良かったね、かっこいい先生で!」



懲りずに繰り返すお母さんに、



「先生とか、
そんな年上絶対あり得ない!無理!」



そう言って同級生や先輩との恋を勝手に想像していた。


きっと、少女マンガのように甘くて、
時々苦しくなったりして、可愛い恋をするんだろう。


そう信じて疑わなかった。

そして、そんな恋に憧れていたんだ。