ーーー数日後

優羽は、あの日から部屋から出て来なくなった。

私は、龍ちゃんの所に通い続けていた。


コンコン

「龍ちゃん、今日はプリン持ってきたよー!!」

プリンは、龍ちゃんの大好物だから。

「……何?もう来んなよ。」

龍ちゃんは、人が変わってしまったように、来る人来る人拒み続けていた。

「プリン貰ったの!龍ちゃんと一緒に食べようと思って持ってきたの。」

本当は、私だって怖いよ。足がガクガクする。

それでも、龍ちゃんの笑顔が見たいんだ。

……きっといつか笑ってくれる。

誰かが側で笑いかけ続けていたら。

「……もう、帰って。」

「龍ちゃん、プリン大好きでしょ?」

「もう、帰れよ!!」

ビクッ!!

龍ちゃんは、私が置いたプリンを投げつけて叫んでいた。

「……わかった。もう1個プリン入ってるから、食べてね。」

私は、ササッと投げつけられたプリンを片付けて出ていった。

……帰りのバスの中、私は泣いていた。