ーー
「はぁ、はぁ……。」
私は、急いで病院へ行った。病院にはもう、龍ちゃんの両親と優羽とお母さんがいた。
「あ、あの!龍ちゃんは?…ハァハァ。」
「……今、手術中だよ。」
優羽を見ると、魂が抜けたようにぼーっとしていた。
「っ!!……ゆ、優羽?」
「……。」
優羽が、静かに私を見たとたん、手術室のランプが消えた。
「あ、あの!!息子は!?」
「一命は取り留めました。ただ……」
「ただ?」
「お母さんとお父さんは、こちらに。」
そう言うと、先生とおばさん、おじさんは、何処かへ行った。
……ねぇ、龍ちゃん。
この後に待つ運命が私を変えるなんて思いもよらなかった。