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「おはよー紬サン」




「あ、おはよう」




「この学校は慣れてきた?」




「ん~、やっぱり前の学校と違うからね」




「だよな、紬サンお嬢様学校にいそうだし。
1週間で慣れてたらすごい」






ちがう。




そうじゃないんだ。





前の学校も似たようなところだった。


なんせ名前を書けば受かる高校。




ここと同じくヤンキーばかりがいる学校。





だけど、翔平さんに支配されてたあの王国とここは本当に違う。




千哉がトップにいるのはみんな承知みたいだけど、なんていうか、独裁じゃない。


彼がいるから、気まずいとかはりつめた空気になることもない。






あそこは、本当に、翔平さんがすべての場所だったから。