伊織という人は、背が高くて、真白くんには負けるけど色白で、髪の毛がふわふわしていた。
シフォン色の柔らかそうな髪をなびかせては、私という人物に目を細めて笑っていた。
「紬ちゃんっていうの?
……はじめまして、伊織です」
伊織ってさっき呼ばれてたから、知ってる。
私が言えたことでもないけど胡散臭い。
「……ねぇ、紬ちゃん。
さっそくで悪いけど脱いでくれない?」
「「…………は??」」
伊織さんから出た言葉に、私と千哉の声が重なる。真白くんに関しては何故かため息をついている。
「……ねぇ、はやく」
「いや、早くって……なんで脱ぐの」
「どうでもいいだろ、けど気に入らないの。
それ、はやく脱いで」
気に入らないのって……
私は自分の服を見て、あ、と声を出した。
千哉の服…………