いつもの朝。いつもの時間。
今日も慎ちゃんは魔法の言葉を言ってくれる。
その一言だけで、私は苦手な数学も、嫌いなピーマンを食べることだって。
何だって頑張れちゃうよ。
「めぐっ好き!」
だけどそれは〝幼なじみ〟だから。
慎ちゃんは優しいから。〝約束〟通りいつも私の事を好きって言ってくれる。
でもね、私の〝好き〟は〝あの時〟とは違う形のものになっちゃったんだよ。
…でも伝えちゃったら。もうこんな風に私に笑いかけてくれることはないかもしれないから。
「めぐも慎ちゃん好きだよ〜だって幼なじみだもんね」
ー…めぐは今日も幼なじみでいます。