本当にほんとうに、ありがとう。

こんな私だけど、こちらこそ、友達になってください】






ノートを千切っただけの紙に綴った、精一杯の感謝。

練習に向かう前に四つ折りにして自分の靴箱に入れた手紙は、部活を終えて帰る頃には姿を消していた。




そして3日後、返事が来た。




【登坂 千鶴さんへ。


返事、どうもありがとう。

正直、俺の手紙が返ってくると思ってたから、本当に嬉しかったです。


君が元気を取り戻したみたいで、安心しました。

あの言葉はちゃんと君の力になったって自惚れてもいいのかな。

これからも、元気にグランドを駆ける姿を見せてください。

君が頑張ってるなら俺も頑張ろうって思えるから。