げんなりして溜め息を吐いた康介を置いて、生徒指導の先生達が立つ校門を軽快に潜る。
季節は春。今日から、高校生活最後の1年が始まる。
プランターや花壇に植えられた花がそれぞれの色をつけて咲き誇る昇降口に続く道を進んでいると、前方に人集りを見つけた。
昇降口の外側に張り出された大きな紙が、今年度のクラスを発表するものだということは既に知っている。
「うげ、あの団子の中に入っていくのかよ」
いつのまにか追いついて肩を並べていた康介が、心底嫌そうに眉を顰めた。
もみくちゃにされそうだもんねぇ。私だって嫌だよ。
「康介見てきてよ。あんたでかいんだし、大丈夫でしょ?」
「何が大丈夫なのか詳しく教えてくれ」
ぶつぶつ言いながらも、人集りに向かって進んでいく康介。
うぉっ、優しいじゃん。なんでこれで彼女出来ないんだ?
なんて、余計なお世話だ! ってツッコまれそうな疑問を抱きつつ、私も人集りに向かって歩く。
さすがに突っ立って待ってるのは気が引けるしねぇ。
季節は春。今日から、高校生活最後の1年が始まる。
プランターや花壇に植えられた花がそれぞれの色をつけて咲き誇る昇降口に続く道を進んでいると、前方に人集りを見つけた。
昇降口の外側に張り出された大きな紙が、今年度のクラスを発表するものだということは既に知っている。
「うげ、あの団子の中に入っていくのかよ」
いつのまにか追いついて肩を並べていた康介が、心底嫌そうに眉を顰めた。
もみくちゃにされそうだもんねぇ。私だって嫌だよ。
「康介見てきてよ。あんたでかいんだし、大丈夫でしょ?」
「何が大丈夫なのか詳しく教えてくれ」
ぶつぶつ言いながらも、人集りに向かって進んでいく康介。
うぉっ、優しいじゃん。なんでこれで彼女出来ないんだ?
なんて、余計なお世話だ! ってツッコまれそうな疑問を抱きつつ、私も人集りに向かって歩く。
さすがに突っ立って待ってるのは気が引けるしねぇ。