思わず浮かんだ自嘲気味の笑みを認めながら、封筒の口をマスキングテープで止める。恐竜柄の、カラフルなやつ。手紙の内容とのギャップがすごい。


「…………」


空色の封筒を眺めているうちに、何とも言えない不安が胸の奥の方から怪しく這い上がってきた。


リョータしかいない、そう思って手紙を綴ったけれど、こんな内容でも……リョータはちゃんと返事をくれるのかな。

一番近くにいる康介にも言えなかったこと。面倒に感じて嫌になって、やりとりが途絶えちゃうなんてこと、ないよね……?


唯一の繋がりが途絶えてしまう、そうなってしまったときのことを想像するだけで、胸がはち切れるんじゃないかってくらい苦しくなる。

書いた手紙を、両手できゅっと胸に寄せた。


知らなかったなぁ。

向こうの意図も何もかもがわからないまま始まった私達の不思議な関係は、いつの間にか、私にとってすごく大切なものになってたんだなぁ……。