「一度、加賀見虹と話すわよ。女に蓮のこと言ってるのか、言ってないのかはわからないけど、急に蓮の周りチョロチョロされたらバレバレよね。」

「そうだな。面倒なことに巻き込んでる事を、まずは自覚させないとな。」

柚乃の言葉に頷く桐。

『あっ、加賀見虹だ。』

ちょうど中庭の所に、女の子といるヤツを見つけた。

「隠れるわよ!」

柚乃に引きずられながら、草むらに隠れる。

「なんで、もう会わないなんて言うの?!会わないなんてやだ!」

「だから、もうオレ、遊ぶのやめたの。キミも本気の相手見つけたら?」

「私、虹くんに本気だもん!」

あっちゃ~。

遊ぶなら遊ぶで、相手もあと腐れない子選びなさいよ。

加賀見虹が遊びだと思ってても、あわよくば…が中にはいるのよね。

いつか彼女になれるんじゃないかって。

見極めなさいよ。

できないなら遊ぶな。

「虹くんの本命って誰なの?」

泣きながら必死の形相に、加賀見虹が引いている。

名前出したら間違いなく殴る。

今すぐ飛び蹴りしてやる!

「教えてどうするの?」

「…うちの組使って、二度と虹くんに近づけさせないようにする!私と一緒に居てくれなくても、気がおさまらないわ。」

ほぅ。

こんな女ばっかかよ。

「アイツの名前は?」