私の桐なのに～。

成り行きだけど、サービスしすぎだよ。

『桐、私の！』

ちょっと不貞腐れる私に、桐はもっと笑顔になって、

「当たり前だろ？オレは蓮のものだよ。蓮もオレのもの。」

『うん！』

嬉しくて、私もすぐに機嫌がよくなる。

私達はこうして時々お互いの存在を、改めて確認するために言葉にする。

結構大事なことなんだよね、これ。

「とりあえず、いい加減加賀見虹に文句言いたいわね。」

柚乃が突然そんなことを言い出した。

何か考えてる？

『確かにもうめんどくさい。』

「最近、あの男が遊びの女どんどん切ってるらしくて、その矛先が蓮に向いてるみたいなんだよね。」

『え～迷惑！だからチャラ男はろくなことしないのよ。』

今まで散々チャラ男してきたんだから、もう貫き通せよ。

チャラ男卒業は良いことだけど、正直巻き込まないでほしい。