「優雅のせーだろー?ったく、お前ってやつは」
そう言って雷太君がパシンッと優雅君の頭をたたいた。
「はぁ?意味わかんねーし。俺なんかした?」
理由もわからず叩かれた優雅君は軽く雷太君を睨む。
「お前が女の子の前で脱ぐからだよ」
「あー?あちいんだからしょーがねーだろ?
つーか、お前も脱いでんじゃねーか」
「あちーんだよ!」
二人の言い合いがおかしくて春と笑いあった。
「あ!玲花!タオル持ってる?」
雷太君との言い合いを終えて優雅君が私に目を向けた。
シャラッと音をたてて優雅君の首にかけられているシルバーネックレスが揺れた。
「もってるよ?使ってないけど」
床に置いておいたスポーツタオルを手に取る。
「それ明日洗って返すからかして?」
「あ!うん!どうぞ」
ドキドキしながらそっとタオルを渡すと、
「さんきゅっ」
優雅君が笑顔でタオルを受け取った。
その笑顔にドキッとする。
「じゃあまた」
そう言って優雅君は雷太君と行ってしまった。
「よかったね〜、玲花」
一部始終を見ていた春がニヤニヤと笑って言った。
「は、はぁ?!///」
「優雅君さ玲花に気アリっぽいし!
ってか、あの体はやばくない?!」
「変態だよ春」
興奮している春を置いて歩き出すと、春は慌てて追いかけてくる。
「だって、あんな鍛えられてると思わなかったんだもん!!想像以上だよ!!すばらしいいいいぃ」
春の大きな声のせいで次に体育館わ使うであろう三年生がチラチラみている。
目立ってますから春ー!!
「もぉー!どうせ玲花も優雅君にドキッとしたくせにさぁー」
「声デカイって春!」
「ごっめーん!でも雷太くんかっこいいな〜♡」
「うん…ー。」