翌日。
「おはよつ!優雅君!」
眠たそうに歩いている優雅君に声をかけた。
「おぉ、はよ。ファ〜」
大きいあくびに笑ってしまいそうになる。
本当に眠そうだなあ。
可愛い。
「ねぇ、優雅君はさ」
「ん?」
「彼女とかいるの?」
優雅君はピタリと足を止めた。
「おれ?いないけど」
そう聞いた瞬間ホッとした自分がいる。
「そうなんだ」
でも絶対モテてるよね。こんなにかっこいいんだもん。
「そっちは?いるの?」
「え?わたし?」
どうしよう。まさか聞き返されるとは思ってなかった。
まっすぐこちらを見ている優雅君。
「いる、かな〜」
その目を見ていられなくて思わずそらした。
「彼氏?好きな奴?」
もう別れたんだよ。彼氏じゃないんだ。
「好きな人、かな」
「そっか」
優雅くんがまた歩き出した時。