そして、今更ながら
彼女の名前を聞こうとすると
彼女の着信音がいきなりなって
「大変!忘れてた!うわー!」
と言いながら彼女は慌てて電話に出た。
そして、
「ごめん!ごめんって!まだ家。
うん。ほんとにごめんって!許して!
わかった今度ジュース奢るから!
スペシャルミックスのオレンジ!
ありがとー!うん!すぐ行く!」
って家中に響き渡るくらいの
高くて大きな声で話してた。
俺は先ほど持ってきてもらってた
お粥を食べつつも電話に耳を傾けてた。
そして、「お母さん出てくる!」
って急いでるのか焦って言うと
「またー!いい加減早く帰ってきなさい!
あなた、自分の身体「分かってる!」」
って優香さんの少し怒った口調に
彼女は焦って被せて言った。
「じゃあいってきまーす!」
と彼女は一方的に言って出ていった。
それから優香さんは
彼女が出ていったドアを見つめて
1つ大きなため息をこぼした。
さっきのため息とは裏腹に
こちらの方に振り向いて
苦笑いをして
「なんかごめんなさいね。
美味しく食べれてる?」と言った。