「昨日はありがと。」って言うと
彼女はいきなり顔を真っ赤にして


「昨日の事、お、覚えて?」
って徐々に縮こまって言った。


俺、昨日、なんかしたかな?
それとも、なんかされたのかな?


どっちしろ覚えてないから
「いや。全く覚えてない。
ごめん。俺なんかした?」


って言うと「えっ!?あぁ…あはは」
と彼女は苦笑いで曖昧に言った。


そこからは沈黙が続いたけど
少しして彼女が


「あのさ、もし良かったらなんだけど
帰る所がないなら家に住まない?」


って爆弾発言をした。
俺は驚いてフリーズ。


するとお母さんらしき人も来て
「そうね。それいいわね。
あなた、なんか放っておけないわ。」


って否定するのかと思いきや
賛同してしまった。


どうせ、帰る所も居場所もないから
それにこの人ならってどこかで思ったから


「じゃあ、帰る所ないんでお願いします。」
と言って頭を下げた。


すると、
「じゃあさ!
私のことを優香さんって呼んで!
お父さんは健さんでいいと思うわよ。」


ってお母さんらしき人…じゃなくて優香さん
が言うので俺はそう呼ぶことにした。