俺はどうせ生きてたって価値のない人間。
父親は俺に暴力ばっか奮う人で


俺だって馬鹿じゃねぇから
それが虐待なの分かって
家に寄り付かなくなった。


学校は別にどうでもいい。
友達とか特にいねぇし、
別にいじめられてるとかじゃねぇけど


そこが空虚だからこそ
どうでもいいと思ってしまってる。


こんな人生、どうにかしたい
変えたいと思う反面


きっかけでもない限り
無理だろうと諦めている。


あー、ぶつかっただけで
暴力ふるうやつって
ほんと頭おかしんじゃね。


違うか…。
暴力にただ受身になってる
俺の頭もおかしいのか…。


そいつらは俺に満足すると
なんかくだらないこと言って帰ってった。


所詮、ぶつかったのは口実で
そいつらの腹ん中にあるイライラを


発散したかっただけで
やり方とか相手とかどうでも良かった。


たまたま通ってぶつかった俺は
たまたま餌食になっただけ。


あ〜頭痛てぇ。だるい。
と思う俺の気持ちと同時に


俺は壁を伝ってずるずると
座り込んだ。


俺、このまま死ぬんかな。
それもそれで別にいいや。


「大丈夫!?起きて!」
って女の高い声が頭に響く。


そこから、俺の記憶は曖昧で
でも、暖かくて気持ちよかった。


久しぶりに人の暖かい部分に触れて
ふわふわとした感覚に陥ってた。