すると、1人の小学生くらいの女の子が
俺とぶつかった。


パジャマだったから病院で
入院してる子なんだろうな。


俺は目線を合わせるために
しゃがんで「ごめんな。大丈夫だったか?」


って聞くと
「あー!いたいた!さくらちゃん!
ちょっと待ってそこでストップ!」


って言う女の人の声が聞こえた。


俺にぶつかって今俺の目の前にいるのは
どうやらさくらちゃんって子らしく


さくらちゃんは呼ばれて
肩がビクッとわかりやすく反応した。


するとさくらちゃんは俺の目を見て
「先生!助けて!教室に入りたくないの!」


って涙目で言って俺の後ろに隠れた。
俺はどうしていいか分からず


とりあえず声を発した女の人を見ると
美空にそっくりだった。
というか絶対、美空だと直感で思った。


その人も同じことを思ったのか
一瞬フリーズして恐る恐る「…あ、おい…?」
って聞いてきた。


俺も同じように恐る恐る「…み…く?」
って言うと「葵だ!」「美空だ!」
って言葉が2人で被って


美空は俺の方に駆け出した。
俺も駆け出そうとすると


足が重くて振り返ると
さくらちゃんが涙目でいて


美空もそれに気づいて苦笑いして
「さくらちゃん大丈夫だから
なにか言われたら先生も
一緒に言い返してあげる。行こう。」


って言うとさくらちゃんは
コクリと無言で頷いて美空の方に戻った。


美空も俺も仕事中だったので
とりあえず連絡先だけ聞いて
なにも言わずに聞かずにその時は別れた。