『安心したか‥?』
 
耳元でそんな声がしたからビックリしてしまった。
 
 
『柚希ちゃんを手に入れるのは大変だぞー。
シスコンすぎる兄貴がいるからな♪』
 
「Σて、手に入れるなんて‥そんなことっ‥」
 
『まぁ、早くしねーと他のヤツにとられちまうぞ、ってことだ♪
 
頑張れよ、青少年☆』
 
ウィンクをして、井上先輩は部室の外に出ていった。
 
 
『城田くん?どうしたの、ボーッとしちゃって。』
 
柚希ちゃんが心配そうにこっちを見ている。
 
 
「だだ大丈夫大丈夫っ♪」
 
井上先輩に心の声をズバリと当てられました。
なーんて、ズバリと当てられた話の張本人には言えねーっつーの‥;
 
 
『柚希ちゃん!オレ、悠斗のダチの長野智司!
よろしくっ♪』
 
「うんっ!よろしくー♪」
 
 
『そーいえば、柚希ちゃんは何でココにいんの?
 
間宮先輩待ってるとか?』
 
 
『え、あ、うーん‥最初はそのつもりだったんだけどね‥』
 
顔が急に曇り始めた柚希ちゃん。
 
 
「何かあったの?」
 
心配になって、柚希ちゃんにそう聞いてみた。
 
 
すると―――――
 
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