『昇くんっ!お兄ちゃんが!』
 
 
昇くん、と呼ばれた人は柚希ちゃんとオレと間宮先輩を交互に見て、
 
「なーるほどな♪」
 
と言って、ニヤニヤし始めた。
 
 
間宮先輩がいた、ってことはここはサッカー部の部室で間違いないはず。
 
ということは、この人もサッカー部の先輩‥?
 
 
「あ、あのっ!オレたち入部希望なんですけど!」
 
『あぁ、分かった。オレは副部長の井上昇だ。
 
早速入部OKだから♪
これからよろしくー』
 
「あ、はい!」
 
何か軽いカンジだけど‥いっか!
 
 
『柚希ちゃん、柚留は相変わらずだねぇ』
 
『勘違いしすぎて困っちゃうよ〜!』
 
 
仲よさ気〜な雰囲気の2人。
 
もしかして2人って‥‥
 
 
「付き合ってんすか?」
 
 
『えっ!?』
 
ビックリしたような顔の柚希ちゃん。
 
 
『オレと柚希ちゃんが!?
 
そんなことになったら、オレが柚留に殺されるっつーの!』
 
そう言ってゲラゲラ笑う井上先輩。
 
 
 
どうやら違ったみたいだ。
 
 
なーんだ、良かった‥
 
 
.