しかしこれで母親から解放されると思っていた私は、甘かったようだ。


どこで調べたのか代わる代わるあの5人が仕事場にやってきては、頭を下げてくる。



「頼む!!心優ちゃん!!俺たちの社長兼マネージャーになってくれ!!」


昨日は元気系の人が来た。
名前は東山 健吾(ひがしやまけんご)というらしい。
私の2つ上だってさ。



「………お願いします。由乃さんと私達の夢を叶えてほしいんだ……」


私に遺書を渡した綺麗な男性は、名前聞いてたよね……
確か俊輔さん
一個上



「心優ちゃんお願いします…」

「…お願い……します……」


この双子……

左目の下にホクロがある方が

西条 慎太郎(さいじょうしんたろう)くん

右目の下にホクロがある方が
凛太朗(りんたろう)くん


どちらも19歳。



そして壁ドンしてきたフェロモン男が



「俺達はお前が頷くまで何度でも頼みに来る。」


北見蓮斗(きたみれんと)さん
俊輔さんと同じで1つ上。



もう何回断ってもやってくる。
なんなんだこいつら。




「心優…お前聞いてるか??」



蓮斗さんの言葉にヒクッと顔を引きつらせた




何故か今日は5人でうちのせっまい家に上り込んでるし。
なんなの。どうやって調べてきたわけ??





そして私もどうしてあげちゃったわけ??



いや…正確に言えば勝手に上がってきた。
不可抗力だ。




「あの…何回来られても同じなんですけど。」


「…こっちだって何回断られても同じだ」




…蓮斗さんの強い目線に少しひるむ…まさに水掛け論だ。
なんでこんなに必死なわけ…