『だーかーらー!』

『はいはい。いい訳はいーから。』
『でも、クリスマスに告るんだろ?』

『愛希が?』

『俺もだけど、お前もだろ!』

そうだった。
もはや考えたくもない。考えただけで、胸の奥がぎゅっとしめつけられる。

『だったら、その前にもっと、仲良くなってた方がいいんじゃねーの?』

愛希みたいに、そんなにひょいひょいと恋のハードルをこえられませんよ。だって、愛希よりもワンランク下の片想いなんだから。

『無理!てか、その話、保留にしてよ』

『はー?!今更何を言ってんだし?』

『だって受験生だよ?恋なんてしてる場合じゃないっしょ!』

『お前なぁ。受験生は恋をしないのか?だったらさぞかし楽だなぁ?』

ううう。正論。
愛希の言う通りだ。あまりに根本的すぎた。

『だってさ…。』