何それ、誰かの名言〜?ウケるんだけど〜!・・・なんて、いつもみたいに笑い飛ばしたかった。なのに、喉が詰まって、何故だか声が出ない。
体も動かなくて、そのまましばらく、彼の瞳を見つめる形になってしまった。
やっと体が動いたのは、誰かの明るい声が私の鼓膜を揺らしたときだった。
「ちょっと〜。愛希と月影ったら、何見つめあってるの〜?」
はっと顔を上げると、いつもみたいに笑うきーちゃんがそこにいた。
「きーちゃん・・・。」
「なになに、なんか真剣な話〜?私も混ぜてよー!」
隣から誰かのイスを持ってきて、私たちふたりの側に置き、さも当然のように座る。
「そ。真剣な話。でも、夏川には関係ねぇから。」
彼はそう言って席を立ち、去っていってしまう。そんな彼の後ろ姿を見つめる彼女の傍ら、私はひとり、さっき発した彼の言葉を、脳内でリピートしていた。
“「夏川には関係ねぇから。」”
確かに彼はそう言った。
それは、好きな人はきーちゃんではないと言うこと?やはり、アゲハは正しいのだろうか。
いや、まだ分からない。
好きな人の話をしていたら、当の本人であるきーちゃんが来て、逃げたのかもしれないし。
私にきーちゃんが好きなことがバレないように、嘘で言ったのかもしれないし。
でも、あのばかな愛希が、そんなことできるかな?
そんな意図的に、計画的に。
体も動かなくて、そのまましばらく、彼の瞳を見つめる形になってしまった。
やっと体が動いたのは、誰かの明るい声が私の鼓膜を揺らしたときだった。
「ちょっと〜。愛希と月影ったら、何見つめあってるの〜?」
はっと顔を上げると、いつもみたいに笑うきーちゃんがそこにいた。
「きーちゃん・・・。」
「なになに、なんか真剣な話〜?私も混ぜてよー!」
隣から誰かのイスを持ってきて、私たちふたりの側に置き、さも当然のように座る。
「そ。真剣な話。でも、夏川には関係ねぇから。」
彼はそう言って席を立ち、去っていってしまう。そんな彼の後ろ姿を見つめる彼女の傍ら、私はひとり、さっき発した彼の言葉を、脳内でリピートしていた。
“「夏川には関係ねぇから。」”
確かに彼はそう言った。
それは、好きな人はきーちゃんではないと言うこと?やはり、アゲハは正しいのだろうか。
いや、まだ分からない。
好きな人の話をしていたら、当の本人であるきーちゃんが来て、逃げたのかもしれないし。
私にきーちゃんが好きなことがバレないように、嘘で言ったのかもしれないし。
でも、あのばかな愛希が、そんなことできるかな?
そんな意図的に、計画的に。