「信じないよ!!」

人の心が見えるとか、今目の前にいるちょうちょがしゃべってることとか。全部夢でしょ?

「じゃあ言うけど、あなた、桜井結弦って子のこと好きでしょ。かなり長い片想いで、どうにかしたいけど、どうすればいいか分からない、って思ってるでしょ。本当は、普通の友達みたいに笑いあいたいんでしょ。でも、何も出来ないのね。あと・・・」

「も、もう分かった!信じる!信じるよ!」

彼女は、綺麗な紫がかった羽を、ぱたぱたとはためかせて、満足そうに笑った。

「ふふっ。それで?あたしに話してよ。あなたの『叶わない恋』とやらをさ。」

「・・・聞いてくれる?」

芝生に座り込み、私は口を開いた。