* 彼女が帰って、しばらく経った。 アゲハの言葉に、その時はうなづいた。 が、行動にするとなると、それは別問題。 ベッドに横になったまま、スマホの画面をスクロールする。何度も何度も、彼の名前を押そうとしては、指をはなす。 あーあ。 むしろ、彼の方からLINEが来ればいいのになぁ。『具合、大丈夫?』みたいな感じで。 なぁんて、ね。 来るわけない、よね。