月曜日の夜が来た。
いつもより、ドラマが始まるのが楽しみで楽しみで仕方がなかった。塾が終わると、真っ先にお風呂に入って、すぐさまテレビの前へ向かう。


ドラマが終わり、私は満ち足りた気分で自分の部屋に戻った。この心地いい気持ちのまま眠るためにも、早く明日の分の課題を終わらせよう。
その時、何の気なしにスマホの画面を見ると、未読のLINEが表示されていた。もう11時をまわっていたので、何かの広告かと思ったが、送り主の名前を見て、思わず声を上げてしまった。

「えっ!?」

『結弦:ドラマ、見た?』

結弦君からだ!!
私は嬉しくて、しばらく固まってしまった。何て返信を打とうかと、浮かれて上手く回らない頭で考えた。

『うん、見たよ〜!』
『今回も良かったね〜(^_^)』

『そうだね〜』

そうして、それからドラマの内容について話した。何てことないシーンさえ、彼と話せば世界一面白いシーンになってしまう。
泣きたいくらいに幸せだった。

ひと通りドラマについて話したあと、そろそろ眠たくなって来たなと思い始めた。おやすみ、と打とうとすると、急に彼が言ってきた。

『話変わるけどさ、』
『2年の時の班、覚えてる?』

胸が一拍、大きく高鳴った。
嘘・・・、急にあの時のことを話し出してくるなんて。どうして?

『うん。覚えてるよ』

『あの班、楽しかったな〜』
『あいきと夏宮さんとつきかと俺の班』

・・・今、私の名前を呼んでくれた?それも、名字ではなく下の名前で。

『やたらと先生に怒られてたよな笑』

『そうそう!』
『あいきときーちゃんがね!笑笑』

『何か、俺たちは怒られなかったよな』

『ね〜!』
『何でだろうね?笑笑』

『分かんないけど、ラッキーだったな笑』

てっきりもう忘れてしまったと思っていたのに、きちんと覚えていてくれたことが嬉しかった。あの班が楽しかったのは、私だけではなかったのだと実感する。