杏樹、通称杏は私の妹。

二つ違いだから、今日から中3。


「杏、今日から中学3年生ね。楽しみ?」


「別に。」


久しぶりに杏と一緒に朝食を食べるから少し話そうとしても、会話は全然続かない。


「杏、お姉ちゃんに対してその言い方はないでしょう?!」

「いいよ、お母さん。」


仕方ないよ。


「美颯、今日から二年生だが、気を抜かず今までと同じように常に何事にも頂点にたっていろ。失敗など許されない。」


「はい、お父さん。」


失敗は許されない、ね。


「杏樹、お前は藤堂財閥のものとして恥じないような学校に行けるようにしろ。今年の大切さ、わかっているな?」


「はい、お父さん。」