「おはよう。お父さん、お母さん、長谷川。」


リビングに行ったら珍しく両親が二人ともいた。

「おはよう、美颯。」


笑顔で返す母と、


「おはようございます、美颯お嬢様。」


忙しそうにしながらもそう返す長谷川。


そして相変わらず無言な父。


長谷川は私が小さい頃からの使用人で、家事は全て長谷川がやってる。


「おはよう。」


ドアの方を見ると、杏樹がいた。


「おはようございます、杏お嬢様。」


「おはよう、杏。」


私が挨拶を返すと、心底嫌そうな顔をしてテーブルに座った。