ガラガラッ



「やっと見つけた…って利夏!何してるの!?」



あーあ…

めんどくさ…



「いないから探してみたら…その女、誰よ!」

「あなたこそ誰?」

「私は利夏の彼女だけど?」

「え?利夏の彼女は私だけど…」



あーもう、2人してとんだ勘違い。



「2人とも、彼女にした覚えないよ?」

「「は?」」

「で、でも好きって言ってくれたよね?」

「私にはさっき愛してるって言ってくれたよね?」

「言ったけど、それが何?付き合おう、とか、彼女になって、とは言ってないし」

「そうだけど…」

「俺、彼女つくる気ないんだよね」



と言ったことが瞬く間に学園中に広まり、翌日にはただの王子だった俺がみんなの王子になった。