「そういえば、先輩も女の子の前では吸わない人だよね」

アタシがそう言うと優斗はまた笑った。


『そうなんだよ。俺もそれに少し影響された。アイツ意外と紳士だよな』


って言ってまた笑う。


『俺もトイレ行ってくる』


そう言って立ち上がってトイレに行った優斗。


机の上には、優斗のタバコとライターが置いてあって。
コンビニには売ってないような海外のタバコだった。


ふと好奇心で、一本もらっちゃえ。


そう思って火をつけた。


意外とイケる。

興味が出て、珍しいそのタバコの箱をクルクル回しながらタバコを吸って。


灰を落とすためにふと見た灰皿。



さっき優斗がタバコを消した灰皿は、先輩のお気に入りの灰皿で、先輩しか使ってない灰皿。


その中の吸い殻には、海外製のタバコは無くて。


ちょっとした違和感。


先輩の吸ってる銘柄のタバコが吸いたかったのかな?
とも思ったけど、先輩の灰皿を持ってくる必要なんてない。


先輩の吸ってる銘柄のタバコがどうしても吸いたくて、シケモク吸った?


そう思った。