入学式が終わって、クラスに向かう。
バラバラと新入生達が階段を登る。
「クラス緊張する〜。でも華羽が前の席だから、よかったーーーっ!!」
「わ、ちょっとはる……!」
ーパシッ
遥に抱きつかれた拍子によろけて
階段を踏み外した。
と、思ったのに
男の子に腕を掴まれている。
「 っぶねーな。」
「わわ、ごめんね華羽!
ありがとうございました!」
すぐ手を離されたからその間0.5秒。
ビックリして言葉が出なかった。
友達と一緒だった彼はそのまま先に行った。
「華羽!大丈夫?」
「……あ、うん、平気!私運動神経鈍いから覚悟しといて!」
「なんじゃそりゃ!」
遥との会話は変わらない。
言葉が出なかったのは
落ちそうになってビックリしたって
思ってた。