「あれ?ママ、あそこにいるの永久くんだよね?お姉さんといるの。」

『えっ…?』

七くんが指差す方には、永久と綺麗な女の人。

腕を組んで歩く姿は注目の的だ。

…だから、来なかったのね。

私達に飽きたから?

罪滅ぼしみたいなことが終わったから?

私、なんでこんなにショックなんだろう?

ああ、好きになる前でよかった。

今ならまだ封印できるわ。

私と永久じゃ違いすぎるもの。

それを思い知らされた感じがした。

「紅、どうしたの?」

いつのまにか二人は私達の前に。

怪訝そうに私を見てるのの姉。

『ううん、何でもないの。知り合いに似てたけど違ったみたい。いこっか。』

首をふって、永久から視線を外して歩き出した。

もう振り返ることはしなかった。