「そうか。1番好きなのは何だ?」

「ママのは全部すきっ!」

「じゃあ、今日の1番を考えてみると何が思いつく?」

「今日は~ライスコロッケ!」

「そうか。じゃあ、それが食べてみたくなったな。」

「ほんとぉ?じゃあ、ボクママのライスコロッケがいい!」

『…わかったわ。』

聞き出してくれたのかな?

人が一緒だと、その人に聞こうとするから、なるべく朝2人っきりのとき聞くようにしてるのよね。

なんだかんだ助かったから。

『サービスですから。よかったらどうぞ。』

ライスコロッケ、きのこサラダ、コンソメスープ、大人組にはアサリの酒蒸しを用意した。

「えっ?!やった!いーのっ、紅ちゃん!」

かなりテンションが上がってる蒼空くん。

「ママ、いただきます!」

「紅さん、いただきます!」

「紅ちゃん、いただきまーす!」

誰が言ったかわかりやすいな。

1人、無言の人がいますけど。

「おにぃちゃん、いただきますは?お肉やお野菜作ってくれた人に感謝の気持ちをこめて、言わなきゃだめだよ。」

「エライな。七くんは難しいこと知ってるな。」

「難しいことじゃないよっ!当たり前のことなんだよ。ママにそう教えてもらったもん。」

蒼空くんに誉められても、得意気にならない我が子。

ほんとに私の子かしら?ってくらい、しっかりしてるわ。