一時間半ほどで杉浦海岸にやって来た。

今回は道に迷わなかった。


この前と同じ風景。淋しい所。
そして風は強い。


「香菜が落ちたのはどこ?」

桐谷さんはもう柵の所まで行っている。

「それは分からないけど、この辺じゃないかな?」

その時、少し離れた柵に花束が手向けられているのに気づいた。

この前こんなのあったっけ?