告白、したいな。
頭に浮かぶ、告白の二文字。
好きって言ったら、困るかな?
でも、たぶんきっと、あの時みたいにバッサリ振られる。
そう思うと、告白なんて絶対出来ない。
「…なぁ」
「は、はいっ」
「お前さ、好きな奴とかいんの?」
好きな奴…
藤原先輩、あなたです!
とかそんなの絶対言えない!!
「…いますよ」
今は、いるとしか答えられない。
まだもうちょっと。あと少しだけ、時間が欲しい。
「…そっか」
それだけ呟き、ソファから立って伸びをする藤原先輩。
なんで、そんな事聞いてきたんだろう…
でも、今なら聞ける。
「あの、藤原先輩は、好きな人いますか?」
「…いるよ、好きなやつ」
「そ、うなんですね」
藤原先輩の好きな人。
頭に浮かんだのは、卒アルで見た肩を組んでた女の人。
藤原先輩に好かれてるなんて、ほんとにほんとに羨ましい。