結局、家まで送ってくれた藤原先輩。




「何かあったら連絡して。無理すんなよ?」



そう言って、電話番号の書かれた紙を渡してくれた。

深くは聞いてこなくて、私が笑顔になるように、楽しい話を帰るまでずっとしてくれた。




藤原先輩は、暖かくて、優しくて、一緒にいて落ち着く。


藤原先輩の事が好きだと気付いてから、なんだか心が軽くなった。

モヤモヤもスッキリして、まさに晴天!!



「じゃあ、また学校でな」

「はい!ありがとうございました」



せめてものお返しにと、とびっきりの笑顔で送り出す。



「お前、その顔やめろよな」

「えぇ?!ブ、ブサイクでした?!」

「いや、そうじゃなくて…まぁ、いいや。じゃあな」



ブサイクじゃないならなんなんだ?


心で呟きながら、先輩が見えなくなるまで手を振った。



さ、中に入って温かいお風呂にでも入ろう。


「ただいまぁ〜」

「おかえりなさい!ぬふふふふ」

「え、お母さんなに?こわい」

「見たわよ♡」

「見たって、なにを?」

「ふ・じ・わ・ら・せ・ん・ぱ・い♡」

「えぇ?!嘘でしょ?!なんで?!いつ?!」



まさか、お母さんに見られてたなんて。
こりゃほんとにめんどくさい事になりそう…