「おっはよー!」
「あ、真奈!おはよ!」
6人で遊んだ日から2日後の月曜日。
いつも通りの朝がきて、いつも通りの会話。
あの後、他愛もない話をして家まで送ってもらった後、お風呂に入って熟睡。
お礼の連絡したかったけど、連絡先が分からずに断念したんだ。
お礼を言いたいんだけど、クラスに行くのも気が引けるし…
「ねぇ、奈緒」
「んー?…げっ、な、なに?」
目線を真奈に移動すると、とてつもなくニヤしていた。
「藤原先輩に家まで送ってもらった時の事教えてよ」
「いや、別に何もないよ?…家まで送ってもらって、その日はすぐに寝たし」
「ふーん、つまんないの」
つまんないのって。
真奈は一体何を期待してるのやら。
「奈緒ちゃん!真奈ちゃん!おはよう!」
「あ、藍ちゃん!おはよ!」
「藍、おはよ!」
今日も可愛い藍ちゃん。
茶色の髪を耳辺りで二つに結っていて、バッチリメイク。
そりゃモテるわけだよね〜
私も見習わないと。
「あ、そうだ、今日の昼休みまたあの6人で集まろうって話になってるんだけど、来る?」
「え、そうなの?行く♡」
語尾にハートマークが付くほど可愛い返事をした真奈は、目をキラキラさせていた。
きっと、翔太先輩狙いだと思う。
翔太先輩は、まさに真奈のタイプ。
真面目そうで爽やかで、短髪で、優しい。
「奈緒ちゃんは?」
藤原先輩にお礼もしたいし…それに、1人でお弁当を食べるのは嫌だし…行こっかな…
「うん、行くよ」
「了解♪じゃあ連絡しておくね!」
そう言って、3人とも席につき、一限目の授業が始まった。