「まぁ、別にいいけど」



そう言って、真っ直ぐ前を見て歩く先輩。
その隣を歩く私。



何か、変な感じ…



初めて会ったときは、有り得ない!って思ってたのになぁ

てか、絶対性格悪いと思ってたし。
人は見かけじゃないんだね…うん。



うんうん。と頷いている私を見た藤原先輩は「変なヤツ」と優しく笑った。


「っ、」



笑われたからなのか、笑顔を見たからなのか、恥ずかしくなって俯く。




今日でかなりの回数の笑顔を見たけど、その度にキュンってなるんだよね…

たぶん、ギャップだよね、ギャップ。


あの時と今日が違いすぎてだよね、うん、絶対そう!



そう言い聞かせて、怪しく思われないように、前を向いて歩いた。