「…春人」

「っ、え?!」



私にいきなり呼び捨てされたのに驚いて、目を見開いた藤原先輩は、すぐにいつものように笑ってくれる。




その声も、髪も、唇も、体温も、笑顔も、甘い香りも、私を見るその目も。


全部全部、大好きだよ。







「…好き」



「ばーか。知ってるよ」









fin.