そしてついにお昼休み。
「真奈、涼太くん!藤原先輩と話してくるね」
「奈緒、頑張って来てね!」
「頑張れよ!応援してるから!」
そう言って笑ってくれる真奈と涼太くんに手を振って、屋上に向かう。
仲直りできる!やっと仲直りできる!
たくさん謝ろう!
前みたいに笑い合える事を想像して、駆け足で屋上に向かう。
キィー、と音をだす扉を押し開けて、周りを見渡す。
いた。
フェンスにもたれて空を見ている藤原先輩を見つけて、胸が飛び跳ねる。
「藤原先輩っ!」
「…奈緒」
藤原先輩は笑ってくれたけど、いつもの笑顔じゃない事に気付いて、胸が騒ぐ。