泣くなよ、ごめんな。
そう言ってあげたいのは山々だけど、変に優しくすると期待させてしまうだけだから。
俺は敢えてキツく突き放す。
「…じゃあ、俺行くから」
そう言って、泣いてる女を置いて、教室に行こうと足を進めた時、隣の靴箱からチラリと見える人影。
今時盗み聞きする奴いんのかよ…タチ悪いな。
ちょっとビビらせてやろうかな
と興味本位で声をかけただけだった。
まさか俺が、そいつに目を奪われるなんて思ってもみなかった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…