「席座れよ〜」


それと同時に入ってきた担任の山ちゃんは、プリントを配る。


「来週の文化祭についてのプリントだからよく目通しとけー」


文化祭と聞いてガヤガヤし始めるクラスの皆。

「出し物なにするー?」
「やっぱメイド喫茶じゃない?」
「ありきたり過ぎでしょ!」



みんな楽しそうでいいな…

文化祭どころじゃないよ…



「おいおい、出し物を決めていく前に実行委員だぞー。誰か立候補する奴いないか?」



藤原先輩今何してるんだろ。

はぁ、と大きなため息をついて黒板の方を見ると、山ちゃんと目が合う。



…ヤバい


私の嫌な予感は見事に的中して、実行委員に指名された。


「じゃ、後はよろしく頼むな〜!決めることはプリントに書いてあるから」


そう言って、会議に出る為に教室を出ていく山ちゃん。


うそでしょ?!有り得ない…

過ぎたことは仕方がない。と言い聞かせて、教卓の前に立つ。