ーーーピピピピッ ピピピピッ



「…ん〜…うるさ…」



スマホから鳴り響くアラームを手探りで止めて、時刻を確認する。



スマホの画面から見えた時刻は、8:10と表示されていた。



「…遅刻だ」




内心ヤバイと思いながらも、頭がボーッとして起き上がれない。


あ〜、このまま二度寝してしまおうか…そう思った時だった。



コンコン、とドアをノックする音の後に、お母さんの声がドアの向こうから聞こえてくる。




「奈緒、起きてるの?もう8時10分よ!早く支度して学校行きなさい!」


「…はーい」




危ない危ない、もう少しで寝るところだった!

心の中でお母さんに感謝して、ベッドから降りた。

あくびをしながら、制服を素早く着こなし、足早に1階へ降りる。