一度は信頼を失って、もう頼られることなんてないと思ってたのに。
この人が、再び俺を必要としてくれたという事実に、心が震えた。
同時に強い思いが湧いてくる。
俺だって、もう一度、役に立ちたい…。
俺がこの人を安心させてやりたいんだって。
根拠なんかない。自信なんてない。
絶対なんてものはない。
できるかどうかなんてわからない。それでも…
俺は絶対にできる。やってみせる。
そう思った。
まっすぐに兼仁おじさんの目を見つめる。
「…ご主人様、大丈夫です。
私が責任を持って見つけ出します。
必ず見つけて見せますから。
梨々香お嬢様は絶対に無事です。
私を信じて下さい」