「紫苑、手分けして探そう。

俺はりぃの行きそうな場所全部当たってみるから、紫苑はまずレミお嬢様の家に行け」



玄関を飛び出すと、紫苑にそう告げる。


そしたら紫苑は「わかった」と頷いて、レミお嬢様の家のある方向へと走っていった。


俺もとにかく思いつく場所へ向かってみる。



りぃの行きそうな場所、まったく見当がつかないわけじゃない。



…頼むから、無事でいてくれ。


ただでさえ危なっかしいのに、これ以上心配かけんじゃねぇよ。



俺が必ずりぃを見つける。


もう絶対ケガなんかさせてたまるか。


りぃを守るのが、もう俺の役目じゃなかったとしても、そんなの関係ねぇ。



絶対絶対見つけ出してやるから。


だから、無事でいてくれよ……。


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