K高校に無事入学を決めた私は、入学式に向かっていた。
入試以来香澄ちゃんには会っていない。入学式で再会してもまともに話せるかわからない、なんて考えながら、往生際悪いな、とも思う。
望月には彼女がいる。諦めるには絶好の機会じゃないか。願ってもない状況じゃないか。

それなのになぜだろう。そんな状況になればなるほど、君を追いたくなるのは。

余談だが、みーちゃんの勧めでツイッターを始めた。これで中学の友達の生活が学校離れてもわかるよ、と教えてくれたのだ。中学の友達しか今のとこフォローにもフォロワーにもいないが、これから増えるのだろうか。

クラス分けの表を確認して、自分のクラスに入る。ふと香澄ちゃんの名前を確認する。

ーーーよかった、違うクラスだ。

よかった?どの辺がよかったんだ?一緒だったらいいなとか言ってたのに。
でも、きっと。香澄ちゃんが望月の話をして優しく笑っているのを見たら、嬉しそうに惚気られたら、冷静ではいられないだろう。毎日胸が潰れそうなほどの罪悪感と、悲しみを、抱えることになるだろう。