『伊崎(いさき) ひとみです』
「ひとみちゃんね、オッケー。じゃあ行きましょっ」
椿さんは笑顔でそう言うと、店の奥に進んだ。
扉を開けると、結構広い更衣室。
前の壁と中央にロッカーがズラッと並ばれており、左の壁には大きな鏡、そして白いテーブル。
右の壁には扉が。
「じゃあまずはドレスから。ひとみちゃんは大人っぽいのが似合うわね」
そう言って、自身のロッカーからネイビーのドレスを持ってきた。
「…これかな?よし、ちょっと着てみてくれる?」
そう言って右側の扉を指差した。
中に入ると、そこはトイレだった。
デパートと同じ造りの綺麗な空間。
もちろん化粧室もある。