矢川君と遊んだ日を境に、夏休みは坦々と過ぎていき、本日は夏休み明け初日。
「矢川君と会うの久しぶりだなぁ。」
そういい微笑んだ。
智恵とは何回か遊んだ。
矢川君とはあれ以来会っていない。
私はルンルンとした気持ちで学校へ向かった。
「あ、智恵おはよ!」
「天!はよ!」
校門近くで智恵の姿を見つけ声をかけた。
声をかけてから気付いた。
智恵の隣に生徒会長さんがいることに。
「あ、おはようございます。」
「君が噂の天ちゃんか。
おはよう。」
波田先輩は聖君と少し似ているけど、大人びた顔立ちをしている…。
「噂…ですか?」
私は分からず首を傾げた。
「智恵と聖からよく君の話を聞くからね。
智恵と聖をこれかもよろしくね。」
そういいニコッと笑った。
そういうことか。
一体どんなことを話したのだろう。
「は、はぃ!
智恵!先に行ってるね!
先輩失礼します!」
そう言い残し私は教室へ向かった。
先輩と智恵、お似合いのカップルだなぁ。