しかし。

「無理だな。クリスマスシーズンは、
忙しいとお前もよく知っているだろ?」
不機嫌そうに言い返されてしまう。

そんなのは、言われなくても分かっている。
分かっているけど……少しぐらいいいじゃない。

「ですが……少しぐらい」

「今、手が離せないんだ。
忙しいから切るぞ。おやすみ」
そう言われると一方的に電話を切られてしまった。

「な、何よ……それ?」

こっちは、寂しいのを必死に我慢して
仕事して……過ごしていると言うのに総支配人は、
平気ってわけ!?
むしろ迷惑そうな態度で言ってきた。

自分から好きって言っておいて
その態度は、ないんじゃないの!?
段々と腹が立ってきた。

「もういいわよ!誘わないから。
後で一緒に過ごしたいと言ってきても
知らないんだから」
フンと言いながらベッドに顔を埋めた。

悲しくて……涙が溢れてくる。

翌日。
泣いて目が充血しているし
昨日のことで不機嫌になっていた。

「どうしたんだい?
不満そうな顔をしているけど、何かあったの?」
小山さんが私のことを心配してくれた。