しかも、あっさりっと言われるし。
だが総支配人は、顔色1つ変えずに

「大丈夫か?関係を持った以上
付き合うのは、当然のことだと思うが?」
当たり前のように言ってくる。

えぇっ!?
何でそう言うことになるの?

「えっ?でも総支配人には、
婚約者がいらっしゃるじゃないですか?」

婚約者が居るのにも付き合うだなんて
まずいでしょ?
それに酔った勢いだったのだし一度寝たぐらいで
責任をとってくれるとは、思ってもみなかった。

それに私には、小山さんと言う好きな人が居るし…。

すると総支配人は、きょとんとする。
「婚約者……?」

「従業員の内でも噂になっています。
令嬢と婚約してるって……」

「あぁ九条さんのことか。それなら
もともと親が勝手に決めた許嫁だ。愛情はない。
向こうは、諦めてないが
俺は、その気がないから何度も断っている」
迷惑そうな表情で言ってきた。

そうなんだ……?
総支配人が、その気がないと知りホッとする。
えっ?何でホッとしてるのよ!?私……。
自分の反応に驚いてしまう。

「それで高城は、俺と付き合うのか?
付き合わないのか……どっちなんだ?」
私に質問をしてくる総支配人。